台湾で道端の赤い封筒は拾ったらアウト!




台湾の道端で歩いているときに、お札が数枚入った赤い封筒が落ちているときがありますが、その封筒を絶対拾ってはいけません。

紅包といって封筒の中には死者の体の一部である遺髪や写真などが数枚のお札と一緒に入っています。

なぜならその封筒を拾ってしまうと、近くで監視している親族が、生前結婚することなくして死んでしまった子供の結婚相手に冥婚させようと懇願されるためです。

拾った瞬間に、監視していた親族がぞろぞろと出てきて「ありがとう!」や「おめでとう!」といった言葉をかけられ強引に事が運んでしまうこともあります。

Wikipediaで調べてみた

Wikipediaで調べてみました。

冥婚(めいこん)は、生者と死者に分かれた異性同士が行う結婚のこと。陰婚(いんこん)、鬼婚(きこん)、幽婚(ゆうこん)、死後婚(しごこん)、死後結婚(しごけっこん)などとも呼ばれる。英語では ghost marriage、あるいは、spirit marriage と言う。

一つには、神話・伝説等の物語の上で、そのような境遇の男女が行うものを言い、いま一つには、結婚と死生観に関わる習俗の一つとして現実に存在するものを指して言う。   出典:Wikipedia

台湾の古い風習

台湾の人々は子供のころより両親や祖父母にこの風習を教えてもらって育ってきているため、道端に赤い封筒が落ちていても拾おうとは絶対にしません。

われわれ観光客くらいしか興味を引くものではありませんが、ガイドブックなどには情報があまり載っていません。

そんな古い風習のためかほとんどだれもが拾いませんが、台湾人の中には全く結婚できない人がわざとこれを拾い、死者と冥婚することによってその親族からそれ以後施しを受けるなどそのような目的で拾う猛者もいます。

日本にも冥婚の風習があり、青森県と山形県の一部でムサカリ絵馬といって未婚の死者の婚礼を絵馬にかいて奉納する風習があります。また、沖縄にも冥婚の風習はあるようです。

ニュースになり結局警察が回収

中国を起源として東南アジアでは今も残る風習ですが、近年ではほとんど台湾では見られなくなってきており、事件が起こった時のようにニュースなどで報道されるほどになっています。

そして、結局は誰も拾うことがないので、最終的には警察が回収することになるのですが、当の警察も誰も拾いたがらないそうです。

台湾はお葬式が派手だったり、いろいろと変わった風習がありますね。